アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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猫の駆除や迷惑被害を理由の引き取りを自治体は拒否できます。

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 少し前迄は動物愛護法(略称)第三十五条3項の「所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者その他の者から求められた場合に準用する。」をたてにする役人も多かったのですが、成猫は拾えないことや、「その他の者」の適切な解説が極めて困難であることなどから、法の準用の間違いに気付く役人も増えているようです。

 そのためか、同法第七条の所有者又は占有者あるいは取扱者等の解釈をゆるくし、あるいはあいまいにして、引き取りを正統なものとして解説する事例がでています。

 「餌をやったら飼い主」とか「家に連れ帰れ」「外で飼うな」などと言われる際の飼い主、つまり所有者の証明は、そう言ってさせたい側に立件責務の生じる民々の係争ですから、役人には民事不介入があてはまりできません。それにも関わらず、言われる側に「所有者責務」をにおわせ、且つ立件できないままで、第三者などをたてて、所有者の代理などとして引き取りを受理する事例があるようです。

 例えば「猫を捕まえたり運んだりを代わりの者が手伝っている。」などのほか、悪質な場合には駆除や便利屋などの事業者に「所有者からの依頼などとして請け負わせる。」などやそのほかさまざまの様です。今回のテーマとは別件になりますが、狂犬病予防法により、予防員に命じられた捕獲人以外の者が、定点回収に出向き、自治体として犬を引き取る事態にも大きな疑義が生まれていますが、この件はまた機会を改めます。

 予め猫の駆除や、迷惑被害対策の致死処分を目的にする引き取り申請を自治体が拒否できることは、同法の施行規則ほかにも示されています。役人は法の執行官ですから、根拠となる法を超えた措置は行えず、一方で法を執行しないときは行政不作為などともいわれてしまいます。

 猫の、不適切と思われる引き取り申請を引き受けている自治体に対して、その根拠法があるのでしたら聞いてみたいと思うのです。

 そのような際に流用できる「疑義教示のお願い」を公開しています。

 役所は猫の引き取りを断れます。text  疑義教示のお願い.pdf

 

追伸:春、出会いや別れの季節です。このような勢力分野からのつたない意見などにも、真面目にひたむきにお答えをいただき、また直接にも間接的にも「人と動物との適切な関係づくり」に協働をいただくなど、さまざまにお世話になった行政職員の皆さまも移動の時期です。多くの職員の皆さまに、心より御礼申し上げます。また、新たに関わられる皆さま、何とぞよろしくお願い申し上げます。 アニマルウエルフェア連絡会 共同代表

殺処分「0」にむけて、「猫」の場合は…

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 「動物愛護法の執行は、県の保健所があたるので、市町には特に担当を置いていない。」という事態に出合います。役所は法の執行官ですから、原則として法にないことは行えず、法にあることを行わなければいけません。

 以下は動物愛護法(但し略称・以下同じ)の抜粋です。

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(地方公共団体への情報提供等)第四十一条の四  国は、動物の愛護及び管理に関する施策の適切かつ円滑な実施に資するよう、動物愛護担当職員の設置、動物愛護担当職員に対する動物の愛護及び管理に関する研修の実施、動物の愛護及び管理に関する業務を担当する地方公共団体の部局と都道府県警察の連携の強化、動物愛護推進員の委嘱及び資質の向上に資する研修の実施等に関し、地方公共団体に対する情報の提供、技術的な助言その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

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 国が『努めるものとする。』相手は『地方公共団体』です。ここでは『市町』を除外していません。『動物愛護担当職員の設置』や『動物の愛護及び管理に関する業務を担当する地方公共団体の部局と都道府県警察の連携の強化』の通り、同法を執行するためには、市区町村にも担当を置かなくてはいけません。

 同様に以下も同法の抜粋です。

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第二章 基本指針等 (基本指針) 第五条  環境大臣は、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。【2項以下割愛】

(動物愛護管理推進計画) 第六条  都道府県は、基本指針に即して、当該都道府県の区域における動物の愛護及び管理に関する施策を推進するための計画(以下「動物愛護管理推進計画」という。)を定めなければならない。【2〜3項を割愛】

4 都道府県は、動物愛護管理推進計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。

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 国が基本指針を定め、それに従って都道府県が動物愛護管理推進計画を決めたり見直しをするとき『あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。』ことが法律の決まりです。市町村などの規模の大小に関係なく、法を執行する役所は動物愛護法に基づいて、各都道府県から必ず意見を聴かれます。

 関係市町村に動物愛護担当所管と職員がいなくては意見が言えません。もし「我が役所には担当がいない。」などを意見とするならば、第四十一条の四についての「行政不作為」などとして、市民から強い改善を求められてもやむを得ません。

 統計によりますと、愛護動物の致死処分数の多くを生後間もない子猫が占めます。改正法により、行政が成猫の引取り申請を更に強く断ることが容易になり、犬や猫に限らず飼い主などのいる愛護動物の繁殖制限と終生飼養が法律本文に決められました。

 市区町村の担当所管が飼い主などに対して改正法を正しく厳しく執行できたとき、引取られる子猫は野良猫の出産に限られてきます。同じく法改正により、基本指針や家庭動物の基準(但し略称)などに子猫の出産を防ぐ施策を合わせ持つ「地域猫対策」が明確に記載されました。

 地域猫対策は「地域住民が主体となった行政施策」と位置付けられます。地域住民が主体となる施策の執行所管は「都道府県」よりも「市区町村」の役割分担が適切です。保健所には人間の医師が置かれ、獣医資格を持つ予防員が狂犬病予防法の執行にあたっています。

 動物愛護法に基づく地域猫対策の実行に、獣医資格を持つ職員を置く決まりはありません。猫の殺処分「0」にむけて、地方公共団体の市区町村にまで地域猫対策を執行する担当職員を置き、その職員が研修を受け、警察との連携の強化を図り、また国からの情報提供や技術的な助言その他の必要な施策を地域に活かすことが、法律を根拠に可能です。法にあることを市区町村が行わなければいけません。

 「犬猫対策は県の保健所があたるので、市町の担当ではない。」などといわれる時、役所が法にあることを行なっていない事態です。

動物愛護法執行の難しさ
このブログはメールマガジンどうぶつネットにゅーす2013.11.21日号vol.103と同じ内容です。重複の際にはお許しください。

 昨年3月、都内の愛護動物遺棄事件が、ボランティアリーダーやボランティアさん、また弁護士さんなどの努力により、やっと起訴になりました。平成25年11月19日付、検察庁からの処分通知書のコピーは下のホームページにあります。
http://awn.sub.jp/qa/qa_iki_12.12.html
 事件当時、「犬を生き続けられるところに捨てても遺棄犯罪にならない。」と言った警察。「動物愛護法の罰則は抑止効果が目的」と言って取り合わなかった役所。どちらも大きな間違いを犯し、法の執行者でありながらの不作為といえます。
 保護下にある愛護動物の保護を放棄し遺棄したときは、動物愛護法で100万円以下の罰則のある犯罪です。
 動物愛護法の執行の難しさの原因が、「動物が物ではない」「動物には命がある」などの憲法にも似た「動物基本法」を我が国が持たないことにあることは既に言い伝えられています。
 「医は仁術」などの哲学に裏付けられている人間を診る医師と、動物の獣医師がまったくの別物であるとの認識も「動物が物ではなく、命ある。」などの法整備がないからこその混乱です。命のない物ならば生命保険に該当しないため、せいぜい物損の損害保険扱いにされます。医を仁術としない某獣医師が、犬の損害保険を利用して、事故の期日を改ざんし約30万円をだまし取ったニュースが昨日から報道されています。
 愛護動物を商用に供する場合も同様の混乱が起こっています。今年の9月に改正施行された動物愛護法の本法に「終生飼養」と「繁殖制限・(繁殖に関する適切な措置)」が新たに加わりました。「基本法」のない中で、ひとつの動物愛護法だけでは整合性のとれない事態が数多くあります。
 動物愛護法の中で、畜産動物に言い及ぶ時「終生飼養」と「繁殖制限」などはあり得ない事態ですが、畜産動物の福祉も同じカテゴリーで話題になります。「(動物)基本法」が前段にあるとき、畜産動物などの福祉などを盛り込む「畜産動物法」なども想定されます。そのような仕組みの下で、どうしても必要ならば「動物取扱業法」のほか、展示、使役、実験、皮革、などなど、法整備の細分化を求めるそれぞれの勢力分野からの考えが起るのも想定のうちと思われます。
 現状では、「動物が人のために働き、人の役に立つ」などのひとくくりの勢力分野の力が巨大のため、「動物は物ではなく、命ある。」などの小さな声はかき消されそうです。そうならないためにも、現行法に準拠した、適切な法の執行をひとつづつ、コツコツとしかし極めて強く目指したいと思うのです。

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http://awn.sub.jp/
愛護動物遺棄は犯罪です。
愛護動物遺棄は犯罪です。」のホームページから引用し、転載しました。

 ここは性善説の国ですから、罪人を作るためではありませんが、明らかな可罰的違法行為(罰則のある犯罪)から言い逃れを試みる法の執行官の、例えば役所や警察が多すぎます。その言い逃れそのままの報道も頻繁です。
 平成24年の3月頃、愛護動物の犬複数頭が人通りのある公共の場所の物陰に捨てられました。ボランティアさんやボランティアリーダー、また場所の管理者などが協力し合い、警察に遺棄犯罪を通報するとともに譲渡先などの働きかけをしました。数頭は譲渡され、また事故にも遇いました。
 この件について、同年の暮れ頃にかけて、管轄の警察署から遺棄犯罪者が分かったものの、可罰的違法行為を成立させない、との結論を伝えられました。愛護動物遺棄犯罪に、多くの国民がものすごく困っているにもかかわらず、悪しき慣習を続けてはいけません。
 当初は告訴状を受け取らなかった警察でしたが、つい先頃書類送検になりました。平成25年9月から、遺棄犯罪は罰金100万円に倍増します。罪人を懲らしめる以前に、可罰的違法行為をきっちり執行する意識を持つことが、役人や警察及びマスコミやジャーナリストほかの有識者に強く求められます。
 愛護動物が生きられる場合の放逐は遺棄犯罪にあたらない、などの報道は間違いです。
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ノネコという猫はいません!!
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  少しややこしいですが、新種の動物を発見していないのに、古くからいる動物が棲む環境の、例えば住宅街か、山林かなどの違いによって、国の機関の林野庁が新たな動物名を命名し、その動物に新たな学名を付けていたとしたら、それは学術的に適切に認められるのでしょうか?・・・という疑問が続いていたのですが、やはり無理と思われるのです。

 動物愛護法(当時の保護法)は昭和48年からですから、その前の昭和39年に当時の林野庁が、鳥獣保護法上(但し略称)で狩猟してもよい動物の「狩猟鳥獣」に「ノネコ」を揚げて、新しい学名も付けました。
 そのときの林野庁は「ノネコと家ネコとは動物学上は同一のネコである」との解説をしていますから、動物学上の新種の「ノネコ」はいないことを自ら証明しています。
 現在は所管が環境省に移っていますが、鳥獣保護法の、第二条第3項の「狩猟鳥獣」に、同法の施行規則第三条で「環境省令で定める別表第一に掲げる鳥獣」とし、別表第一に「ノネコ(フェリス・カトゥス)」を掲げています。ちなみに猫の学名は「フェリス・シルヴェストリス・カトゥス」なのだそうです。
 現代では動物愛護法も何回かの見直しを経ましたし、施行当初の動物保護法の時代から、飼い主のいるかいないかに関わらず、犬や猫を含む11種の動物を、愛護動物(当初は保護動物)とし、殺したり傷つけたりした場合には罰則のある違法行為で犯罪です。
 林野庁が猫をノネコと言い換えて、狩猟鳥獣の対象動物にもなる、などとした昭和39年当時の解説は時代と共に変わりました。
 「ノネコ(フェリス・カトゥス)」を命名した昭和39年当時の林野庁の解説の通り、動物学上にノネコはいません。いないノネコに学名をつけるのは困難と思われるのですが、付いています。
 一部の役所なども当時の林野庁と同じに、愛護動物の野良猫をノネコと言い換えて、鳥獣保護法に従っているなどといって狩猟し致死処分することを、新しい法律が優先するとの決まりにあてはめると、動物愛護法上の愛護動物殺傷犯罪になると思うのです。
 見直しを繰り返した改正動物愛護法は今年9月に施行され、愛護動物殺傷犯罪の罰則は罰金200万円・懲役2年に倍増されます。

●林野庁の文書資料のコピーなどネタもとの詳しいホームページは・・・
動物愛護法・改正施行規則公布
環境省>報道発表資料 平成25年3月26日
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 動物の愛護及び管理に関する法律施行規則の一部を改正する省令の公布及びそれに対する意見公募(パブリックコメント)の結果について(お知らせ)

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動物の愛護及び管理に関する法律施行規則の一部を改正する省令が本日3月26日(火)に公布されましたので、お知らせいたします。

 また、平成24年11月13日(火)から12月12日(水)までに実施した、本省令改正案に対する意見募集(パブリックコメント)の結果についても、併せてお知らせいたします。

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環境省>報道発表資料>(環境省のホームページの一部をそのまま引用しました。)

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*PDF形式の添付資料(別紙1)(別紙2)(別紙3)をプリントできます。


動愛法改正もさることながら、ザル法にしないために・・・
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 前回は、国民の生命・財産を守り、社会の秩序をたもつための役割を果たす警察が、国民の生命・財産を犯し、社会の秩序を乱す、愛護動物遺棄犯罪を見逃している場合の多いことについてとりあげました。

 とりあげた大きな理由は、多くの国民が必要と考えるので作られた、折角の「動物の愛護及び管理に関する法律」が、立法の目的通りに使われず、また執行されないままだとしたら、法の改正にすら意味を見出せなくなってしまうと思われたからです。

 大きな理想を動愛法に持ち込むことが、動物愛護の精神を具体化する技術のひとつとして用いられます。例えば実験動物廃止の理念は、代替法などの手法にも後押しされて、資生堂が廃止の方向に転じたことも目新しいニュースです。

 その一方で、極めて具体的な事態を想定し、不適切と思われる慣習の改善をはかる方法もとられています。例えば、都道府県などが「動物を引き取らなければならない。」という古くから続く具体的な事態について、この慣習を改めて、「引き取りを断れる。」という、法の適切な解釈を広める時、引き取りを断る自治体も多くなりました。話題の熊本市などは、このような顕著な事例と思われます。

 あるいは、野良猫への給餌について「餌をやれ、とも、やるな、とも、強いる権限が役所にあるのかないのか?」という具体的な事態も課題になりました。法の執行官であり、民事非介入がモットーの役所の立ち場から、餌をやれともやるなとも言えない役所は、野良猫の生態循環を繁殖制限手術などでコントロールする「地域猫対策」の考えを根付かせ始めています。平成22年2月、環境省はガイドラインで地域猫をとりあげています。

 話題がまたまた古い時代に飛びますが、どことは限らず往年の各駅のホーム下の線路は、たばこの吸い殻で真っ白でした。そんな時代をご存じのない若い世代の皆さまも増えたことと思います。

 さまざまな関連機関などが、コツコツと適切な執行を積み上げた結果、ホーム下の線路に投げ捨てられるたばこの吸い殻がなくなったものと思われます。もしかしたら燃え尽きるかも知れない場合のたばこの吸い殻だったとしても、それを捨てる行為がいけないのでした。

 そこで「愛護動物遺棄犯罪」ですが、先ず第一に「動物を捨て去る」行為が悪しき犯罪であることを広めることが大切と思うのです。

 社会の秩序をたもつための役割を果たす警察にお願いいたします。『動物が生き続けられるところに放棄されたとき、愛護動物遺棄犯罪は成立しない。』などの逆パワハラを、ぜひぜひお考え直しください。○○さんが連れている愛護動物を、どこかに捨て去ったときが『遺棄犯罪』です。平成25年9月から、遺棄犯罪の罰金が100万円に倍増されます。

●詳しいホームページは「愛護動物遺棄は犯罪です。

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愛護動物遺棄犯罪・・・
  数年前に、我が国初ともいわれた、伝説のアニマルライツ(動物擁護)グループ創設者、○さんからいただいた年賀状が、最後の自筆だったと知らされたとき、大きく動揺しました。
 今年は、人と動物との関係を、動物園という立場から見続けた○さん。野犬狩りや捨て猫違反があたりまえだった時代から、問題提起を込めて、やむなく犬猫駆け込み寺などと揶揄されながらも保護を続けた○さん。野良猫擁護活動に、地道に堅実に立ち向かった○さん。そして、私たちの道案内役として、困ったときにはこの方にお電話を…、の○さん、代りの見当たらない先達に、心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、多くの思いを、できる限りかたちにしたいと考えます。

 さて昨今、法の執行官である行政マンの一部と、国家権力をもって私たちに命令する、同じく一部のおまわりさんが失ったものがあります。 
 それは、立法の精神と趣旨です。大げさなことではありません。愛護動物遺棄犯罪についてです。

 【愛護動物が生きられる状態を想定できるとしても、動物を意図的に放置した者が、愛護動物遺棄犯罪者にならない。】という、見解は間違いです。

 昭和48年に施行された動物保護法(但し略称、以下同じ。)をうけて、昭和49年に遺棄犯罪執行の解釈として警察より出された文章のコピーは→クリック|愛護動物遺棄は犯罪です。
 その内容はおおむね「遺棄とは保護動物を保護された状態から保護のない状態に移す。」というものです。(保護動物は、現在の愛護動物です。以下同じ。)また、上のコピーの「動物保護法第13条」は現在では改正されていますが、当時は「保護動物を虐待し、又は遺棄した者は、3万円以下の罰金又は科料に処する。」でした。
 保護下、つまり人の手のもとにある動物が、その手から放されたら遺棄犯罪が成立するという、極めて分かりやすい解説が、動物が命あるものであるなどの立法の精神及び趣旨をうけたものと思われます。
 しかし、当時は人の住環境に現われるへびやたぬきなどを、民家から離れた裏山などに連れ運び捨て去る措置などもとられていました。そのような遺棄の慣習などから、「愛護動物が生きられる状態を想定できるとき、動物の所有権或いは、保護及び管理の責務などを放棄し、意図的に放置した者でも、愛護動物遺棄犯罪者にならない。」などとの解説が、現在でも考え出されているものと推測されます。

 昭和60年の動物保護法の解説書は、更に現行法に近くなっており、虐待と遺棄をそれぞれ独立した行為の罪として解いています。最近もマスコミ報道されていましたが「人の環境に捨てられた愛護動物は、衰弱や殺傷にいたらないので、遺棄犯罪にならない。」などの解釈は立法の趣旨とは大きく異なり、間違いです。
 昭和60年当時の解説頁を引用したコピーは→クリック|愛護動物遺棄は犯罪です。

 来年の9月に施行される改正動物愛護法(但し略称)では、愛護動物を殺し又は傷つける犯罪が、懲役2年、罰金200万円。衰弱させるなどの虐待が、罰金100万円。遺棄した者は罰金100万円など、捨てる犯罪と、殺傷や衰弱虐待犯罪は明確に独立して分けられています。
 改正前の動物保護法の時代には、遺棄虐待として双方を混同してしまい、捨てても殺傷や衰弱虐待とかぶらないときは、犯罪者にならない、などとの見解が出されたものと思われますが、間違いです。
 愛護動物所有や占有の権利と、飼養の責務を放棄して、動物を放置する事態が遺棄犯罪にあたらないとするならば、我が国は法治国家を放棄したほうがよいと思うのです。
改正動物愛護法/要綱
  改正動物愛護法が公布されましたので、以下に「要綱」そのものをコピーしました。
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【動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律要綱 /平成24年9月5日法律第79号】
 
第一 目的等の改正 
一 目的規定に 、動物の遺棄の防止 、動物の健康及び安全の保持等、生活環境の保全上の支障の防止並びに人と動物の共生する社会の実現を追加すること 。(第一条関係) 
 
 二 基本原則に、何人も、動物を取り扱う場合には、その飼養又は保管の目的の達成に支障を及ぼさない範囲で、適切な給餌及び給水、必要な健康の管理並びにその動物の種類、習性等を考慮した飼養又は保管を行うための環境の確保を行わなければならないことを追加すること。(第二条関係) 
 
三 動物愛護管理推進計画に定める事項として、災害時における動物の適正な飼養及び保管を図るための施策を追加すること。(第六条第二項第三号関係) 

四 動物の所有者又は占有者の責務等に、動物の逸走を防止するために必要な措置を講ずること、飼養又は保管の目的等を達する上で支障を及ぼさない範囲で終生飼養をすること及び繁殖に関する適切な措置を講ずることに努めること等を追加すること。(第七条関係) 
  
五 動物販売業者の責務として、購入者に対し、動物の種類、習性、供用の目的等に応じて、必要な説明をしなければならないこととし、購入者の購入しようとする動物の飼養及び保管に係る知識等に照らして、当該購入者に理解されるために必要な方法及び程度により、その説明を行うよう努めることを追加すること。(第八条関係) 
  
六 地方公共団体の措置として、条例で定めるところにより、多数の動物の飼養及び保管に係る届出をさせることができることを明記すること。(第九条関係) 
 
第二 第一種動物取扱業者 
 
一 現行の動物取扱業を第一種動物取扱業とすること。(第十条第一項関係) 
  
二 第一種動物取扱業の登録の申請をする者で犬猫等販売業を営もうとする場合には、その申請書に、次の事項を併せて記載しなければならないこと。(第十条第三項関係) 
 
1 販売の用に供する犬猫等の繁殖を行うかどうかの別  

2 販売の用に供する幼齢の犬猫等(繁殖を併せて行う場合にあっては、幼齢の犬猫等及び繁殖の用に供し、又は供する目的で飼養する犬猫等)の健康及び安全を保持するための体制の整備、販売の用に供することが困難となった犬猫等の取扱いその他環境省令で定める事項に関する計画(以下「犬猫等健康安全計画」という。) 
 
三 第一種動物取扱業の登録の拒否事由及び取消事由として、化製場等に関する法律(昭和二十三年法律第百四十号)、狂犬病予防法(昭和二十五年法律第二百四十七号)等の関連規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者を追加すること。(第十二条第一項第五号及び第六号並びに第十九条第一項第五号関係) 
 
 四 第一種動物取扱業者は、感染性の疾病の予防のための措置、動物を取り扱うことが困難になった場合の譲渡し等の適切な措置を講ずるよう努めなければならないこと。(第二十一条の二及び第二十一条の三関係) 
 
五 第一種動物取扱業者のうち犬、猫その他の環境省令で定める動物の販売を業として営む者は、当該動物を販売する場合には、あらかじめ、当該動物を購入しようとする者に対し、当該販売に係る動物の現在の状態を直接見せるとともに、対面により書面又は電磁的記録を用いて当該動物の飼養又は保管の方法、生年月日、当該動物に係る繁殖を行った者の氏名その他の適正な飼養又は保管のために必要な情報を提供しなければならないこと。(第二十一条の四関係) 
 
六 犬猫等販売業者は、犬猫等健康安全計画の定めるところに従い、その業務を行わなければならないこと。(第二十二条の二関係) 
 
七 犬猫等販売業者は、その飼養又は保管をする犬猫等の健康及び安全を確保するため、獣医師等との適切な連携の確保を図らなければならないこと。(第二十二条の三関係) 
 
八 犬猫等販売業者は、やむを得ない場合を除き、販売の用に供することが困難となった犬猫等についても、引き続き、当該犬猫等の終生飼養の確保を図らなければならないこと。(第二十二条の四関係)  
 
九 犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、その繁殖を行った犬又は猫であって出生後五十六日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならないこと。(第二十二条の五関係) 
 
十 犬猫等販売業者は、帳簿を備え、その所有する犬猫等の個体ごとに、その所有するに至った日、その販売若しくは引渡しをした日又は死亡した日等を記載し、これを保存し、及び一定期間ごとに所有していた犬猫等の種類ごとの数等について、都道府県知事に届け出なければならないこと。(第二十二条の六第一項及び第二項関係) 
 
十一 都道府県知事は、犬猫等販売業者の所有する犬猫等に係る死亡の事実の発生の状況に照らして必要があると認めるときは、犬猫等販売業者に対して、期間を指定して、当該指定期間内に死亡の事実が発生した全ての犬猫等の検案書又は死亡診断書を提出すべきことを命ずることができること 。(第二十二条の六第三項関係) 
 
十二 その他所要の規定を設けること。
 
第三 第二種動物取扱業者 
 
一 一定の飼養施設を設置して動物の取扱業を行おうとする者(第一種動物取扱業の登録を受けるべき者及びその取り扱おうとする動物の数が環境省令で定める数に満たない者を除く。)は、第六の都道府県等が犬又は猫の引取り等を行う場合等を除き、飼養施設の所在地等を都道府県知事に届け出なければならないこと。(第二十四条の二関係) 
 
二 変更の届出、動物の管理の方法等に関する基準の遵守義務、勧告及び命令等に関する所要の規定を設けること。(第二十四条の三及び第二十四条の四関係) 
 
第四 周辺の生活環境の保全等に係る措置 

一 周辺の生活環境が損なわれている事態として、騒音又は悪臭の発生、動物の毛の飛散、多数の昆虫の発生等を例示すること。(第二十五条第一項関係) 
 
 二 都道府県知事は、 多数の動物の飼養又は保管が適正でないことに起因して動物が衰弱する等の虐待を受けるおそれがある事態として環境省令で定める事態が生じていると認めるときは、当該事態を改善するために必要な措置をとるべきことを命じ、又は勧告することができること。(第二十五条第三項関係)

第五 特定動物 
 
 特定動物の飼養又は保管の許可を受けようとする者が提出する申請書に、特定動物の飼養又は保管が困難になった場合における措置に関する事項を追加すること。(第二十六条第二項関係) 
 
第六 犬及び猫の引取り

一 都道府県等が、犬猫等販売業者から犬又は猫の引取りを求められた場合その他の終生飼養の責務の趣旨に照らして引取りを求める相当の事由がないと認められる場合には、その引取りを拒否することができること。(第三十五条第一項関係) 
  
二 都道府県知事等は、引取りを行った犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者がいると推測されるものについてはその所有者を発見し、当該所有者に返還するよう努めるとともに、所有者がいないと推測されるもの、所有者から引取りを求められたもの又は所有者の発見ができないものについてはその飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努めること。(第三十五条第四項関係) 

第七 動物愛護推進員 
 
 動物愛護推進員の活動として、災害時において、国又は都道府県等が行う犬、猫等の動物の避難、保護等に関する施策に必要な協力をすることを追加すること。(第三十八条第二項第五号関係) 

第八 罰則

一 愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者に対する法定刑について、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に引き上げること。(第四十四条第一項関係) 

二 愛護動物に対する虐待の例示を加え、その虐待を行った者に対する法定刑について、百万円以下の罰金に引き上げること。(第四十四条第二項関係)

三 登録を受けないで第一種動物取扱業を営んだ者等への法定刑について、百万円以下の罰金に引き上げること。(第四十六条関係) 
 
 四 第四の二の命令等に違反した者は、五十万円以下の罰金に処すること。(第四十六条の二関係) 
  
五 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、許可を受けないで特定動物を飼養し、又は保管した等の違法行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して五千万円以下の罰金刑を科すこと。(第四十八条関係) 

六  その他所要の規定を設けること。 

第九 その他

 みだりに殺傷され、又は虐待を受けた動物を発見した獣医師による通報、動物の愛護及び適正な管理の推進に関し特に顕著な功績があると認められる者に対する環境大臣による表彰、国による地方公共団体への動物愛護担当職員の設置等に関する情報提供等の所要の規定を設けること。(第四十一条の二から第四十一条の四まで関係) 
 
第十 施行期日等 
一 この法律は 、一部の規定を除いて、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。(附則第一条関係 )  

二 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の動物の愛護及び管理に関する法律による動物取扱業の登録を受けている者は、当該登録に係る業務の範囲内において、この法律の施行の日にこの法律による改正後の動物の愛護及び管理に関する法律による第一種動物取扱業の登録を受けたものとみなすこととするほか、第二の九に関する経過措置その他所要の経過措置を設けること。(附則第三条から附則第十二条まで関係) 

三 国は、販売の用に供せられる犬、猫等にマイクロチップを装着することが当該犬、猫等の健康及び安全の保持に寄与するものであること等に鑑み、犬、猫等が装着すべきマイクロチップについて、その装着を義務付けることに向けて研究開発の推進及びその成果の普及、装着に関する啓発並びに識別に係る番号に関連付けられる情報を管理する体制の整備等のために必要な施策を講ずるものとすること。(附則第十四条第一項関係) 

四 国は、販売の用に供せられる犬、猫等にマイクロチップを装着させるために必要な規制の在り方について、この法律の施行後五年を目途として、三により講じた施策の効果、マ イクロチップの装着率の状況等を勘案し、その装着を義務付けることに向けて検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講ず るものとす ること。 (附則第十四条第二項関係) 
 
 五 その他所要の規定を設けること。 
都内限定ですが・・・
 東京都では、平成10年に「学識有識者等による動物保護管理審議会」に対する諮問への答申をうけ、平成11年にまとめられた「提言」により、平成13〜15年まで「飼い主のいない猫との共生モデルプラン」を行いました。
 このプラン3年間での、モデル地区認定20件の成果と、飼い主のいない猫対策の浸透をうけて、平成17年から「飼い主のいない猫との共生支援事業」を続けています。
 支援を希望する地域住民が区市町村へ応募し、区市町村の調査に基づく申請に従って都が支援を行います。都の支援内容は(専門的助言・資料提供)(講習会等への講師派遣)(不妊去勢手術の実施・5頭/件)などです。

 飼い主のいない猫対策とは「地域住民が主体となり、猫を命あるものだという考え方で、その地域にお住まいの皆さんの合意の下に、地域で猫を適正に管理していく」というものです。(都のリーフレットより引用)
 基本的な考え方は(1)猫を排除するのではなく、命あるものとして取り組む。(2)飼い主のいない猫を減らしていくために取り組む。(3)猫の問題を地域の問題として住民が主体的に取り組む。(4)飼い猫の飼い主が猫を適正飼育していくことが前提。(5)地域の実情に応じたルールを作って取り組む。(6)猫が好きではない人や猫をはじめ動物を飼養していない人の立場を尊重するものである。(都の配布資料などより引用)

 都は年間の支援規模を10件程度と想定しその実績は、平成17年度4件(4区)・18年0件・19年5件(2区3市)・20年4件(3区1市)・21年2件(2市)・22年5件(1区3市)・23年0件です。本年度も継続していますが都の想定する10件程度は覚束ない模様です。
 平成15年までのモデルプラン3年間では20件の実績がありましたが、その後都内の各区市町村がそれぞれの地域事情などに即した独自の制度で地域ねこ対策事業に力をそそいでいることから、「都の支援を希望する地域住民が区市町村へ応募」する仕組みの普及や啓発が行き渡らないものと思われます。また、この支援事業を知らされていない、区市町村の愛護動物管理担当行政マンが少なくありません。

 TNR(捕獲・手術・返還=トラップ・ニューター・リターン)を、「地域が主体となった住民活動」と位置付けて、都の支援事業の認定を取り入れた多くでは、地域コミュニティの活性化につながり、地域ねこ対策が根付きました。
 区市町村独自の地域ねこ対策制度を利用しても、「繁殖制限手術費が足りない。」などのとき、都の『不妊去勢手術の実施・5頭/件』は魅力に感じます。
 区市町村の皆さまは勿論都民ですから、都の支援事業を区市町村の地域ねこ対策と一緒に利用できることになります。地域行政と都が垣根を払ったコラボレーション体制を整えて、多くの都民が利用できるシステムづくりも理論上は可能です。

 都民の皆さまはこの支援事業の応募について、是非最寄りの区市町村に問い合わせてみることをおすすめします。

 環境省も都の支援事業を評価し、「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(以下、基本指針)」の中の、講ずべき施策に「所有者のいないねこの適正管理の在り方等を検討し、動物の愛護と管理の両立を目指すことのできるガイドラインを作成すること。」としています。
 また環境省では「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」の中で「地域猫」を解説しています。
 更に環境省では、基本指針の点検及び見直しとして「状況の変化に適時的確に対応するため、策定後概ね5年目に当たる平成24年度を目途として、その見直しを行うこととする。」としました。今年が見直し年度です。
 地域ねこ対策が浸透を続けるので継続して推進されるのか?あるいは成果が見えないなどのそれなりの理由から縮小されるのか?対策の主体となる私たち住民からの働きかけも大切と思うのです。

動物 動物愛護 | 19:54 | - | - | - | - |

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