アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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あきれた○○市猫保護器貸出要領
このブログは、メルマガ「どうぶつネットにゅーす」と同じです。
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 このメルマガの発行される頃には、市の「猫保護器貸出措置」が見直されていると思われますので、市の名誉の為にも敢えて委細の公開を控えます。

 A4用紙2枚の「○○市猫保護器貸出及び取扱要領」を、概ね次のように読むことができます。『猫の駆除や排除を目的の捕獲に際し、市の所有する狩猟具(※市の用語では“猫保護器”)を市民に貸し出し、捕獲した猫を県が引き取るか、警察に遺失物として渡す。また、県の引き取り先には、捕獲した市民か市役所が届ける。』
 地方都市の役所ですから、法の執行官としての専門部署はないとしても、この要領に従った市民と疑問を持つ市民が、猫を巻き込んで警察ざたになっている事態を容易に想定できます。

 狂犬病予防法により、犬は県の役人のうち獣医資格を持つ「予防員」に命じられ、知事に任命されている「捕獲人」が、一定の条件のもとで捕獲し、抑留できます。この際に必要であれば、鳥獣保護法(略称)に定められ、厳しい条件のもとで狩猟鳥獣と決められた動物などを狩猟または捕獲するための「法定狩猟具」を用いる場合もあります。
 猫を狩猟鳥獣のノネコすることができないこと、猫は役人の予防員や捕獲人の対象にはならないことなどから、法定狩猟具を用いた猫の駆除はできません。市の用語で“猫保護器”とされている箱罠は法定狩猟具にも分類できます。

 市は法定狩猟具を保護器と言い換える他にも「法を超えた考え」を示します。例えば(但し、以下抜粋概略)『公衆衛生の向上を目的の野良猫対策として自治会単位で使用』、の際に貸し出すとしています。愛護動物の猫を対象の動物愛護法(略称)に「公衆衛生の向上」の用語は無く、同法の類似の用語は「周辺の生活環境の保全」です。この保全の対象動物は、「多頭数の飼養や保管に起因(概略)」ですから、飼い主のいない野良猫はあてはまりません。さらに省令により「県知事に対する苦情の申し出が、周辺住民の共通認識」とされ、市の措置要領は裁量権の逸脱であり、法を超えた措置としても行えません。

 市の要領に記載された「指定引き取り先」とは、「県」を示すと判断されます。動物愛護法では「(所有者等の)緊急避難的な事態による所有権の放棄」を、県が引き取る条件とし、且つ県は環境省令で定める場合に「引き取りを拒否」します。例えば、多頭飼養に係る生活環境保全の共通認識が認められない際や、愛護動物の所有者等が同法に基づく飼養責務を果たしていない場合などです。所有者等のいない野良猫は対象になりません。
 法の執行官である役所が、野良猫の駆除を目的に法定狩猟具の箱罠等を用い、狩猟や捕獲を実行する市民に、便宜や利益を供する根拠法令はありませんし、役所自らも行えません。

 市の措置要領を使用し、猫を捕獲した市民が自身で処分した場合に、動物愛護法の可罰的違法行為として、懲役2年、罰金200万円に処せられます。用具を用いて捕獲した成猫は、遺失物や拾得物には該当しません。用具を用いて保護した猫を、不適切に取り扱うほか衰弱させるなどの虐待や、捨て去る遺棄なども罰金のある実刑です。

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