アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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殺処分「0」にむけて、「猫」の場合は…

※このブログは「メルマガ・どうぶつネットにゅーす」と重複する場合がありますのでご容赦ください。
 

 「動物愛護法の執行は、県の保健所があたるので、市町には特に担当を置いていない。」という事態に出合います。役所は法の執行官ですから、原則として法にないことは行えず、法にあることを行わなければいけません。

 以下は動物愛護法(但し略称・以下同じ)の抜粋です。

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(地方公共団体への情報提供等)第四十一条の四  国は、動物の愛護及び管理に関する施策の適切かつ円滑な実施に資するよう、動物愛護担当職員の設置、動物愛護担当職員に対する動物の愛護及び管理に関する研修の実施、動物の愛護及び管理に関する業務を担当する地方公共団体の部局と都道府県警察の連携の強化、動物愛護推進員の委嘱及び資質の向上に資する研修の実施等に関し、地方公共団体に対する情報の提供、技術的な助言その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとする。

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 国が『努めるものとする。』相手は『地方公共団体』です。ここでは『市町』を除外していません。『動物愛護担当職員の設置』や『動物の愛護及び管理に関する業務を担当する地方公共団体の部局と都道府県警察の連携の強化』の通り、同法を執行するためには、市区町村にも担当を置かなくてはいけません。

 同様に以下も同法の抜粋です。

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第二章 基本指針等 (基本指針) 第五条  環境大臣は、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。【2項以下割愛】

(動物愛護管理推進計画) 第六条  都道府県は、基本指針に即して、当該都道府県の区域における動物の愛護及び管理に関する施策を推進するための計画(以下「動物愛護管理推進計画」という。)を定めなければならない。【2〜3項を割愛】

4 都道府県は、動物愛護管理推進計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。

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 国が基本指針を定め、それに従って都道府県が動物愛護管理推進計画を決めたり見直しをするとき『あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。』ことが法律の決まりです。市町村などの規模の大小に関係なく、法を執行する役所は動物愛護法に基づいて、各都道府県から必ず意見を聴かれます。

 関係市町村に動物愛護担当所管と職員がいなくては意見が言えません。もし「我が役所には担当がいない。」などを意見とするならば、第四十一条の四についての「行政不作為」などとして、市民から強い改善を求められてもやむを得ません。

 統計によりますと、愛護動物の致死処分数の多くを生後間もない子猫が占めます。改正法により、行政が成猫の引取り申請を更に強く断ることが容易になり、犬や猫に限らず飼い主などのいる愛護動物の繁殖制限と終生飼養が法律本文に決められました。

 市区町村の担当所管が飼い主などに対して改正法を正しく厳しく執行できたとき、引取られる子猫は野良猫の出産に限られてきます。同じく法改正により、基本指針や家庭動物の基準(但し略称)などに子猫の出産を防ぐ施策を合わせ持つ「地域猫対策」が明確に記載されました。

 地域猫対策は「地域住民が主体となった行政施策」と位置付けられます。地域住民が主体となる施策の執行所管は「都道府県」よりも「市区町村」の役割分担が適切です。保健所には人間の医師が置かれ、獣医資格を持つ予防員が狂犬病予防法の執行にあたっています。

 動物愛護法に基づく地域猫対策の実行に、獣医資格を持つ職員を置く決まりはありません。猫の殺処分「0」にむけて、地方公共団体の市区町村にまで地域猫対策を執行する担当職員を置き、その職員が研修を受け、警察との連携の強化を図り、また国からの情報提供や技術的な助言その他の必要な施策を地域に活かすことが、法律を根拠に可能です。法にあることを市区町村が行わなければいけません。

 「犬猫対策は県の保健所があたるので、市町の担当ではない。」などといわれる時、役所が法にあることを行なっていない事態です。

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