アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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続:“地域ねこ”
 【このブログ記事は、メールマガジンどうぶつネットにゅーすと同じ内容です。重複してお届けされた際にはお許しください。】

 平成23年12月、取材の場所も日時も同じでしたが朝日新聞の記事では、“野良猫の被害を減らし、地域ぐるみで飼う「地域猫」。中日新聞では、“地域ぐるみで野良猫に去勢手術をし、継続的に管理することで野良猫が増えないようにする「地域猫」。”
 また、地域ねこに先進的といわれる某地域行政の新しいリーフレットに、“耳に印のついた猫がいたら、それが「地域ねこ」。”

 朝日新聞と某地域行政は、飼い主のいない野良ねこを地域猫(ねこ)といい換えるために、地域で飼うまたは世話をするなどの方法をとります。
 中日新聞では取材先の「動物の命を社会全体の問題としてとらえ、住民、行政、地域猫活動をするボランティアの3者が手を取り合うことが重要」という提言を記載しました。
 前者は、それぞれの野良ねこ一頭づつを対象にした動物愛護の活動となるため、朝日新聞では「動物愛護は理解できるが、猫の被害を受けても泣き寝入りするしかないのか」という不満の声を記載しましたし、某地域行政では活動の条件として、野良猫に手術をして目印をつけ、その猫の餌の片付けや糞掃除などのお世話を、動物愛護家が保健所や町会・自治会などと相談しながら進める、と解説することになります。

 後者の中日新聞からは、地域ぐるみで野良猫が増えないようにする地域猫“対策”という、地域活動が感じられます。十数年前からも、前者と後者のような違いが話題になり「地域ねこ、100カ所あれば100通り」などといわれつづけました。地域ねこの後にプログラム、プロジェクト、プラン、計画などを添える工夫も試みられますが、最近は“地域ねこ対策”に落ち着きはじめているようです。

 野良ねこの命を守りかばおうとする思いの強いとき、「野良猫対策」と聞くと駆除や排除を思わせてしまいますので、同じように“地域ねこ対策”という言い方への抵抗も生まれます。
 また、野良ねこ迷惑被害意識の強いとき、「地域ぐるみの環境保全対策」などは、単なるねこ擁護派の逃げ口上などと思われてしまいがちです。前述の某地域行政のアイデアは、ねこ愛護活動家に野良ねこの対処を一任しながら、地域ぐるみの環境保全という要素をにおわせる、役所にはとても都合のよい措置です。

 第3の“地域ねこ対策”は・・・
 ねこに罪はありませんが、ねこの問題を地域の環境問題としてとらえ、ねこも命あるものだという考えで、その地域の住民が主体となり、繁殖制限や捨て猫違反撲滅などの方法で生息をおさえ、自由な生態の繰り返しをコントロールしながら、これ以上増えることを前もっておさめ、“ねこの生態循環を人々が支配する対策”というもので、野良ネコ迷惑被害も動物擁護も、またその他の皆さまも同じ目的を目指します。

 今既にいる野良ねこ対策に限らず、人と動物との適切な関係づくりを目的に、ペット事業や単なる愛玩動物として供されることの本来の意義を考える大きなヒントが“地域ねこ対策”にひそんでいると思うのですが、前者、後者、第3の方法などで、100カ所あれば100通りのネコ対策がすすみます。

(動物の法律ではNEKOを“ねこ”としていますが、こだわらずに“猫”や“ネコ”なども併用していますのでご容赦ください。)
動物 動物愛護 | 21:59 | - | - | - | - |

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