アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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緊急災害時動物救援本部本部長はどなた?
  東日本大震災は、既に二ヶ月過ぎようとしていますが、国の認める緊急災害時動物救援本部直轄のアニマルレスキューが行われず、本部長のお顔も権限も機能も今さらですが見えません。
 緊急災害時動物救援本部の本部長さんが誰なのか?同本部のアニマルレスキュー機能が崩壊したのか?それとも当初から無かったのか?そう思わせる、その訳は・・・?

●細かい解説を省いてザックリですが、大原則として行政は法の執行官ですから根拠法令で物事を行います。現行法令等に災害時のアニマルレスキューを国も自治体もほとんど決めていないので、国や自治体などが設置する災害対策本部は、法に準拠する動物救援を行いにくくなります。

●例えば「災害対策本部」にあてた義援金を「動物のために」としても、原則として動物のためには使えないので、「緊急災害時動物救援本部」を国が認めます。つまり、国が同本部にアニマルレスキューを認めることになります。にも関わらず、同本部の指揮を執る本部長が誰なのか?アニマルレスキュー計画がどのように進められているのか?多くの国民に知らされないまま、集まった義援金を分配する権益を公使します。そのような状況の中ですから、同本部に集約される筈の義援金が、凄惨な被災動物が知らされ、助けを待つ動物の救援が滞るにつれて募金先も数知れないほどに増え続け、任意の救援行動も分散します。

●マスコミや人々はペット救済などとしてそれぞれの思いを伝えています。被災の現場で放浪する動物は最早ペットつまり愛玩動物ではなく、飼い主とはぐれた「命ある愛護動物」です。

●行政裁量権の逸脱により、法令上の所有者や占有者や取扱者などの終生飼養ほかの責務を強制的に解かれた「命ある愛護動物」が、統計上では数千頭の単位で放置され放浪します。法令遵守の「適正な終生飼養」の機会を行政の極めて強い指導で断たれた飼い主なども多数です。緊急時には避難などの指揮を自治組織に委ねる場合があります。「愛護動物の適正な終生飼養」を避難所などに前もって周知していない「行政不作為」に基づき、「愛護動物放棄」の強い指導が生まれ、行政までが法令を逸脱してこの考えを執行します。

●環境省が今まで実施した対策として、動物救援のための費用拠出や物資の明細がホームページでも随時報告されますが、それをうけて実行する立場の「緊急災害時動物救援本部」には、その本部長が指揮を執る「アニマルレスキューシステム」がありません。

●従来の災害時に設置されていた「同本部直轄の仮設シェルター」も未だありません。さまざまな立場や勢力分野の皆さまが、それぞれの方法で「アニマルレスキュー」を思い行っています。従来の災害と異なり東日本大震災は広範囲で、福島原発災害は想定を超えます。統括する指揮系統が整わない時、混乱や弊害が起こります。

●唯一政府が認めている「緊急災害時動物救援本部」が国や自治体の設置する「災害対策本部」の役割を果たすものと思う国民が多数です。さまざまな方法などで動物救済を思い行う人々を統括する、唯一国の認めた指揮系統が組織される時期を今か今かと待ちました。

●しかし今になっても未だ、災害時動物救援対策を決定する「本部長」の権限と機能がうかがえませんし、義援金や支援物資を分配するだけが目立ちます。同本部は国の所管が待ち望むアニマルレスキューシステムも、シェルターの拠点も作りません。一部の自治体などでは同本部とは別途に、それぞれに呼称の異なるアニマルレスキュー地域本部を設置しています。

●このままでは、結果的に統計上想定できる数千の単位の愛護動物が、唯一助ける権限を持つ「緊急災害時動物救援本部」から見捨てられて、国民のひとりひとりの思いや行いだけではどうしようも対処のできない、巨大規模緊急災害の現場に取り残され続けて死にます。

●有志の動物愛護団体やそのほかの方々、また動物病院の先生有志などと地域行政が協力し合って組織し、救済の拠点を設置する動きは広がりますが、緊急災害時動物救援本部指揮下のアニマルレスキューシステムと異なります。

●今迄数度体験した大規模緊急災害時の経験がまったく活かされません。「動物愛護を思い行う方々のそれぞれの行動や拠点が極めて多岐多彩のため、緊急災害時動物救援本部の権限や指揮権が行使できなくなってしまっている。」と、過去の災害時のいつもと同じ言い訳が先立ちます。

●それならば一刻も早く「本部長の権限で、必要なシェルター拠点や動物救援管理所」を必要な所に必要な数を設置すれば良いと思うのです。災害時の法規法令遵守で「愛護動物救援」の執行が不能なら、法を変えてでも「動物愛護を思い行う方々のそれぞれの行動や拠点」の統制をはからないといけません。そうなれば著しい数の恊働マンパワーが集まることにも期待できます。

●多くの動物は、どのような環境でも自ら進んで死にません。生態の循環が本能です。動物本来の生理から「近交劣化」と「雑種強勢」に注目されます。長い年月をかけて人に守られながら類似の種で交配を繰り返した血統のペットなどは劣化し弱く、自由に生きようとする動物は強くなる、などです。取り残された動物たちがこれからは「人の支配の及ばない生き方」をするかも知れない事態を防げるのも人間ならではです。このままでは取り返しのつかない事態が容易に想定できますし、防ぐ権限を持つのは唯一「緊急災害時動物救援本部」です。

●動物の命を守りかばおうとする思いや行いの強い人々に「緊急災害時動物救援本部」が、その場しのぎのお金を右から左に渡すだけではこの度の超大規模震災に対応できません。近い将来に起こるかも知れないさまざまな混乱や弊害を、容易に想像する方々は少なく無いはずです。

●緊急災害時動物救援本部が関係自治体と共に、長期または永続を想定する「アニマルシェルターシステム・レスキューシステム」を稼動しない限り、動物を思い行う人々の「思いや行い」を一つに集めて大きな力にすることのできないことを、同本部自らが感じていない筈が無いと思うのです。

●それとも緊急災害時動物救援本部を解散し、環境省と関係各自治体に権限と機能を譲るのでしょうか?

(上記の意見文責:アニマルウエルフェア連絡会ホームページより引用転載)
動物 動物愛護 | 23:13 | - | - | - | - |

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