アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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法をザルといわれないために・・・
 地方自治体は、動物愛護法の執行担当を置くことができますが「何故担当がないの?」とある自治体にたずねたら、「置かなければならない。という法律がないから。」と応えた市長がいたのだそうです。

 いわゆる「法の精神=リィガルマインド」なるものを、法を必要と考える市民の立場から理解し「ザル」といわれない工夫を試みます。以下「動物の愛護及び管理に関する法律」を「ザル法?」と呼び変えて、ザルからコボレナイ使い道を探ってみます。

 【以下ザル法?から引用】=== 第5節 動物愛護担当職員 第34条 地方公共団体は、条例で定めるところにより、第24条第1項又は前条第1項の規定による立入検査その他の動物の愛護及び管理に関する事務を行わせるため、動物愛護管理員等の職名を有する職員(次項において「動物愛護担当職員」という。)を置くことができる。
2 動物愛護担当職員は、当該地方公共団体の職員であつて獣医師等動物の適正な飼養及び保管に関し専門的な知識を有するものをもつて充てる。 ===

 また、【以下ザル法?から引用】===(動物愛護管理推進計画)第6条 都道府県は、基本指針に即して、当該都道府県の区域における動物の愛護及び管理に関する施策を推進するための計画(以下「動物愛護管理推進計画」という。)を定めなければならない。
【以下一部割愛】
3 都道府県は、動物愛護管理推進計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、関係市町村の意見を聴かなければならない。 === となっています。

 つまり【※重要】ザル法?の本法中に『関係市町村の意見を聴かなければならない。』とあります。関係市町村は『ザル法?の執行官』でもあります。都道府県に意見を聴かれて答える立場の関係市町村は『ザル法?の執行担当官』でなくては意見をいえません。てきとうな一般職員の意見をそれなりに聴かれる事態と、法の執行官である担当行政マンが、立法の精神に準拠して対処する事態では、事態の重さが違います。市民の立場から法の使い道を導くと、ザル法?の「置くことができる」が「置かなければならない。」に置き換えられます。

 さらに項目の順序が前後しましたが、【以下ザル法?から引用】=== 第2章 基本指針等(基本指針)第5条 環境大臣は、動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。=== とされ、ザル法?に従って「環境省告示第140号 動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針 平成18年10月31日」が出されています。

 そのなかに、【以下ザル法?の告示「基本指針」から引用】===(9)人材育成 (1)現状と課題 動物の愛護及び管理に関する施策の対象は、広範かつ多岐にわたっており、施策の実施に当たっては相当の知識や技術が必要であることから、地方公共団体は、獣医師等動物の適正な飼養及び保管に関し専門的な知識を有する動物愛護担当職員を置くことができることとされている。
【以下一部割愛】
(2)講ずべき施策 ア 動物愛護管理行政の担当者の専門的な知識や技術の習得に対する支援を行うこと。===

 項目の順序が再度前後しますが、【以下ザル法?の告示「基本指針」から引用】===(2)関係地方公共団体との協議 動物愛護管理行政の推進には、都道府県が主要な役割を果たしているが、【以下一部割愛】また、動物の愛護及び管理の普及啓発、地域住民に対する直接的な指導等では、すべての市区町村においてその役割が期待される場合もある。このため、より計画の実効性を高めるために、計画を策定し又は変更しようとするときは、あらかじめ関係市区町村の意見を聴くものとする。【以下割愛】=== 

 従って、【※重要】動物取扱事業者と特定動物の取扱者がザル法?の罰則を犯した際の執行職員を都道府県以外にも置く時は、その地方自治体の条例で決めますが、そのほかの「基本指針」に従った「動物愛護管理推進計画」を行う「動物の愛護及び管理に関する事務」などを行う職員を市町村などが置くには、議会の審議も条例もいりません。
 都道府県から「動物愛護管理推進計画」に対する意見を市町村は必ず聴かれるので、このような所管担当を置かなければ市町村が法令に準拠する執行もできません。地方自治体は動物愛護担当職員を対象に、 動物愛護管理行政の担当者の専門的な知識や技術の習得に対する支援を行うことも、ザル法?による「基本指針」で決められています。置かれていない職員に支援が行える道理もありません。

 冒頭で「動物愛護法の執行担当を置かなければならない。という法律がないから。」と応えた市長さんには早速、「動物愛護管理行政の担当者の専門的な知識や技術の習得に対する支援」を受けていただきたいと思うのです。

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