アニマルウエルフェア連絡会

人と動物との適切な関係づくりを考えます。
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愛護動物との共生ガイドライン
 続:環境省の告示「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」に従うガイドラインについて・・・(2)

 環境省は平成22年2月に「住宅密集地における犬猫の適性飼養ガイドライン」を発行しています。
 法律で「ネコ」は「ねこ」なのですが、法規法令に準拠する当ガイドラインでは「猫」でした。それはどちらでもよいとしても、ガイドラインの根拠となる法律と異なった行政措置などに導く記述が地方自治体などでも目につきます。

 千葉県は、平成22年3月に発行した「人とねこの共生ガイドライン」に、『動物愛護法により、犬及びねこの引き取りを求められた場合には、都道府県等はこれを引き取らなければならないとされています。』と書きました。

 この記述は『犬及びねこの引取りについては、飼い主の終生飼養の責務に反し、やむを得ない事態としての所有権の放棄に伴う緊急避難措置として位置付けられるもの〜〜』、などの根拠法の解釈に反します。
 そのため、根拠法本文に有る『第35条第1項 犬又はねこの引取りをその所有者から求められたときは、これを引き取らなければならない。』・・・の文章中『〜〜その所有者〜〜』を恣意的に割愛したものと判断されます。
 さらに法律は・・・『根拠法第37条 犬及びねこの繁殖制限 犬又はねこの所有者は、これらの動物がみだりに繁殖してこれに適正な飼養を受ける機会を与えることが困難となるようなおそれがあると認める場合には、その繁殖を防止するため、生殖を不能にする手術その他の措置をするように努めなければならない。』
 『同第37条2項 都道府県等は、第35条第1項の規定による犬又はねこの引取り等に際して、前項に規定する措置が適切になされるよう、必要な指導及び助言を行うように努めなければならない。』・・・と、なっています。
 また、法によるべき『家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(環境省告示第37号)』には、『第3 共通基準4 繁殖制限 所有者は、その飼養及び保管する家庭動物等が繁殖し、飼養数が増加しても、適切な飼養環境及び終生飼養の確保又は適切な譲渡が自らの責任において可能である場合を除き、原則としてその家庭動物等について去勢手術、不妊手術、雌雄の分別飼育等その繁殖を制限するための措置を講じること。』と明記され、
 『(同じく第5) ねこの飼養及び保管に関する基準4 ねこの所有者は、やむを得ずねこを継続して飼養することができなくなった場合には、適正に飼養することのできる者に当該ねこを譲渡するように努め、新たな飼養者を見いだすことができない場合に限り、都道府県等に引き取りを求めること。』と書かれています。

 早い話が・・・「ねこを産ませたら、その一生涯に渡り、産ませた方がご自身でお世話をしなさい。」「産ませてもお世話のできないときには不妊去勢手術をしなさい。」「保健所は、それなりの理由だけでは引き取りません。」、・・・が、法令順守です。

 県のガイドラインの『本県のねこの致死処分数は全国上位であり、そのほとんどは子ねこです。産まれたけど飼いきれない子ねこは、飼い主の手で保健所に引取り依頼されて処分されます。』とありますが、この記述も根拠法の立法の精神とずいぶんかけ離れてしまいました。
 『〜〜産まれたけど飼いきれない子ねこ〜〜』の引取り依頼に際して、県が安易に応じるその前に『適正に飼養することのできる者に当該ねこを譲渡するように努め、』などの強く厳しい行政指導を法令準拠のもとで県が行えます。
 万が一引取り依頼者による具体的な『〜〜譲渡するように努め〜〜』が行われていなかったのなら、『譲渡』の支援措置を県の施策として、遵法のもと行えます。もちろん『産ませない措置をしなさい。』などと強く厳しく指導できます。

 ・・・「引取りを断ったら、子ねこの遺棄犯罪につながる。」と返されるのも通例ですが、『罰金50万円の大きな犯罪』を対象にした『愛護動物遺棄犯罪抑止対策』を、県は警察などとも情報共有のもとで積極的に行っているのかどうなのか???

 県では繁殖制限や終生飼養や遺棄犯罪防止などの普及や啓発をそれなりに行っています。しかしガイドラインの字面通りの『産ませてしまった子ねこや、そのほかの犬やねこの引取り依頼に応じ、致死処分を行います。』など、あたかも県が第三者の立場にでもいるかの様なイメージを取り払わなくてはいけません。県は致死処分をなくす具体的な施策措置実行の主体となる当事者であり、傍観者ではないのです。

 例えば・・・『県は、余剰といわれてしまう犬ねこの出生を抑える措置の支援をしながら、引取りを断ります。』『県は、犬ねこの一生涯の飼養の継続と飼養機会の発見に努めます。』・・・など、法の精神を尊ぶガイドラインに期待されます。そうすることにより、役所は何をどうすべきなのか?その答えにも近付きます。『引取って殺すのも役所の仕事。』などというガイドラインは要りません。

 千葉県のホームページから、[各種パンフレット・案内]←「パンフレット:人とねこの共生ガイドライン」をダウンロードできます。

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